今回は、VF嚥下検査とは?評価と診療報酬点数を分かりやすく解説!します。
入院中に撮ることが多く喉の動きをレントゲンのように白黒の映像が動画になっているものです。
食事形態の選定や摂取方法も検討などを行うのに使用します。在宅でのリハビリでは中々取れないのでぜひ入院中に取っていただきたい検査です!
VF嚥下検査の評価は、何の食形態でムセや誤嚥がみられるのかなどをみていきます。
また、診療報酬点数を分かりやすく解説しますね。どれくらいのお金がかかるのか気になりますよね(^^;)
では、始めていきます。
VF嚥下検査とは?
嚥下造影検査(swallowing videofluorography: VF)
バリウムなどの造影剤を含んだ食事をX線透視下(レントゲンのように白黒の映像が動画になっているもの)で食べてもらい、透視像をビデオやDVDに記録し、嚥下運動や適切な食形態を評価・診断する検査です。

目的
誤嚥があるかどうかのチェックや、口腔・咽頭・食道の動き観察等に有用であり、最も情報量の多い検査です。
機能や形態の異常をみるだけでなく、安全に食べるための条件(摂食時の体位、食物形態など)を見つけることができ、治療方針の決定に役立ちます。
観察ポイントは以下の項目です。
- 飲み込んだ食べ物が気管に入る「誤嚥」はないか
- 安全に食べられる食事形態の検討
- 姿勢調整(座位、横になる)
- 一口量
- 飲み込みのどの過程が障害されているのか確認
内容
嚥下造影(VF)に必要な機器
- X線透視装置
- ビデオデッキ
- マイクシステム
- 検査用椅子
- ビデオタイマー
【手順】
①X線透視装置を使用し、飲み込みの流れを撮影する。
VFは撮影台とは別に椅子などを使用し、座位を基本に行う。口腔、咽頭(いんとう)、喉頭(こうとう)、ならびに上部食道の一部が同一撮影範囲に入ることが望ましい。
②DVDに撮影した映像を焼く
検査中の音や音声を画像と同時に記録することが望ましい。使用した造影剤加模擬食品の形態や体位などの情報、被験者の声や咳などの反応を同時に記録でき、後の評価に非常に役立つため。


こちらから、動画を見てみましょう\(^-^ )
評価と診療報酬点数を分かりやすく解説!
評価の内容
食品を食べているところの観察
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* 咽頭滞留(いんとうていりゅう):嚥下反射が起こらずにそのまま残った場合は 「滞留(ていりゅう)」とする |
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解剖学的構造の異常・動き
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- 決められた評価用紙はなく、それぞれの機関で作成したものを使用しているのが現状です。
- 私の勤務していた病院で使用していたものを載せておきます。ご参考まで(^-^ )

参考:摂食嚥下サポートチーム (虎の門病院)
こちらは実際の評価入りです。▼
https://twitter.com/stodamarine/status/1234473414582124545?s=20
診療報酬点数
※赤字・・・令和2年度(2020年)度の変更部分
区分番号 | 診療行為名称 | 点数 | |
---|---|---|---|
嚥下造影検査(VF) | E003 | 造影剤注入手技 7 嚥下造影 |
240 |
E000 | 透視診断 | 110 | |
E002 | 撮影 3 造影剤使用撮影 イ アナログ撮影 ロ デジタル撮影 |
144 154 |
|
嚥下内視鏡検査(VE) | D298-2 | 内視鏡下嚥下機能検査 | 720 |
嚥下訓練等 | H004 | 摂食機能療法 (1日につき) 1 30分以上の場合 2 30分未満の場合 注3 摂食嚥下 支援加算 (週1回) |
185 130 200 |
A231-4 | 摂食障害入院医療管理加算(1日につき) 30日以内 31~60日以内 |
200 100 |
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A233-2 | 栄養サポートチーム 加算(週1回) 注3 歯科医師連携加 算 |
200 50 |
かかる費用は、3000〜10000円と幅があるようです。
入院と外来でもかかる費用は大きく違ってくるため、かかる医療機関に問い合わせてみてくださいね。
まとめ
今回は、VF嚥下検査とは?評価と診療報酬点数を分かりやすく解説!しました。
VF嚥下検査は食事形態の選定や摂取方法も検討などを行うのに使用します。在宅でのリハビリでは中々取れないのでぜひ入院中に取っていただきたい検査です!
口から食べることが出来ないと診断された時など、しっかり評価してもらうためにも自ら主治医にぜひ提案してみてください。
患者さん本人、ご家族の意思が最優先ですからね。「口から食べる」を諦めずに行きましょう!
