今回は、飲み込みに違和感を感じたら何科を受診?食道・甲状腺・女性に多い病気が原因かも?を調べてみました。
喉の違和感をきたす病気は予想以上に多く、放っておくと重症化してししまう危険性も高いです。
どんな感じの喉の違和感なのか?何科を受診すればいいのか?先生への伝え方は?など参考にしていただければ幸いです。
では、はじめていきますね。
飲み込みに違和感を感じたら何科を受診?
「喉の違和感」とはどんなもの?
- 喉に何かがつかえている感じがする
- ものを飲み込んだ時に違和感を感じる
- 喉が痛い
- 喉がイガイガする
- 喉がザラザラする
嚥下障害にも似た症状がありますね。「喉の違和感」といっても一概には言えず症状は人それぞれです。
医師が明確な診断ができるように、受診時には具体的な症状を伝えることが重要です。
具体的に症状を把握する観察ポイント
【部位】
- 喉のどのあたりが痛いのか
【頻度】
- いつも痛いのか
- 朝起きた時にだけ痛むのか
【状況】
- ものを飲み込まなければ痛みは出ないのか
【痛みの程度】
- 食事ができないほど痛いのかなど
考えられる病気は?

- 風邪
- 咽頭炎
- 扁桃炎
- 扁桃周囲炎
- 扁桃周囲膿瘍
- 胃食道逆流症
- ポリープ(腫瘤)
- 咽喉頭異常感症
- 気管支炎
- 喘息
ひとまず、呼吸器内科・耳鼻咽喉科を受診する
※考えうる病気が多岐にわたるため、自分自身で病気を判断することは難しいです。悩んでいる間に時間が経ってしまいます。深く悩まずに、まずは受診して専門家の判断を仰ぐというのがよいでしょう。
早期受診をするメリット
- 合併症を予防できる
- 早く治すことができる可能性が高くなる
- 流産を防ぐことができる
飲み込みに違和感を感じたら食道・甲状腺・女性に多い病気が原因かも?
食道の関する病気
症状:「のどがつかえたような感じがして、耳鼻科に行ったんですが、異常はないと言われました」 「のどに違和感があって、病院に行ったら胃酸の逆流のせいと言われ、お薬を飲みましたが、効きません」
のどのつかえや違和感をの症状を引き起こす原因の一つに、“逆流性食道炎”やその仲間のひとつである“咽喉頭逆流症”という病気があります。
特に咽頭喉頭酸逆流症は、のどの症状を起こす病気として、ここ最近注目されています。実は診断が難しく、検査したが異常を認めず、“気のせい”や“ストレス”などと言われてしまい、見逃されていることも多い疾患の一つです。
薬物療法
胃酸の分泌を抑える薬を服用します。主に、PPI(プロトンポンプ阻害薬)と呼ばれる薬が第一選択となることが多いです。その他、症状により粘膜保護薬や消化管運動機能改善薬などを併用していきます。
自覚症状がなくなっても、薬の服用をやめてしまうと再発する可能性もあるため、継続して服用することが大切です。
生活習慣の改善
日常生活では、胃酸の出過ぎを抑え肥満を解消するための食事として「低脂肪食」が推奨されています。 また、胃酸の分泌を促進するものを避け、禁煙を心がけましょう。
甲状腺に関する病気(女性に多い)
※しこりに加え、以下の症状があるときも注意が必要
- 首に腫れが見られる
- 食べ物を飲み込みにくい
- 食べ物を飲み込むときに違和感がある
- 声がかすれる
- 首に痛みがある
- リンパ節が大きく現れる
1 甲状腺機能の異常
甲状腺の機能が亢進(こうしん 過度に高まること)してホルモンの分泌が過剰になるのが「甲状腺機能亢進症」で、代表的なものはバセドウ病です。
- 原因:自己免疫疾患
- 症状:動悸、喉(甲状腺)の腫れ、眼球が飛び出て見えること
- 一方、甲状腺ホルモンの分泌が足りなくなるのが「甲状腺機能低下症」
※対象に免疫機能が低下する病気が橋本病です。自己免疫疾患が原因と考えられており、むくみやだるさ、無気力などが典型的な自覚症状になります。
2 甲状腺の炎症
甲状腺が炎症を起こす病気は3つあります。
- 「急性化膿性甲状腺炎」:細菌感染によって炎症を起こし、甲状腺に痛みが出る
- 「亜急性甲状腺炎」:原因は不明ですが、ウイルス説が有力です。症状としては甲状腺に腫れや痛み、しこりなどが起こります。急性と比較し、亜急性は中年女性に多く、症状も早く治ります。
- 「橋本病(慢性甲状腺炎)」:免疫機能が低下する。甲状腺炎、むくみやだるさ、無気力などが典型的な自覚症状になります。
3 甲状腺腫瘍
甲状腺腫瘍の8~9割は、特に治療の必要のない良性のものです。直径2cm以下の初期の甲状腺腫瘍では、自覚症状はほとんどありません。腫瘍が大きくなると、首の腫れやしこり、ものを飲み込むときの違和感などの症状が現れることがあります。
その他女性に多い病気

「のどの奥がなんとなく変な感じ」「食ベものを飲み込む時に,つかえる感じがする」といった症状を認めて,更年期外来を受診される患者さんが時々いるそうです。
大抵は,それまでに消化器科や耳鼻咽喉科などで詳しい検査を行い,特に悪いところが見つからず,「更年期の症状かもしれない」と言われて受診されることが多いようです。
※漢方薬の中に症状の改善効果を認めるものがあります。まずは、上記の症状を伝えて産婦人科、漢方医学の専門医の受診をしてみましょう。
産婦人科、漢方医学の専門医の受診は、どこの科にも受診されていない場合は、まず悪性腫瘍の可能性を除外するところから始まります。
女性女性に多い病気の詳しくはこちら
咽喉頭異常感症
咽喉頭異常感症は、30~50歳ぐらいの女性に多い疾患です。のどの違和感を訴える方の多くはお酒やタバコもしない人が多く、検査を行っても、悪性腫瘍が見つかることは非常にまれです。
のどの過敏性や貧血、自律神経失調症などが原因で起こる場合のほか、がんに対する不安、不安神経症、うつ病など心因的なもの(病気)が関係している場合などがあります。
治療:原因と考えられる問題が存在するときは、そちらを優先させて治療していきます。
漢方薬もよく用いられます。心因的な要因が強いときには、不安を取り除く心理療法、薬物治療をしていくこともあります。
まとめ
今回は、飲み込みに違和感を感じたら何科を受診?食道・甲状腺・女性に多い病気が原因かも?を調べてみました。
喉の違和感をきたす病気は予想以上に多く、放っておくと重症化してししまう危険性も高いです。ぜひ、症状をチェックしてみてくださいね。
そして、どんな感じの喉の違和感なのか?何科を受診すればいいのか?先生への伝え方は?など参考にしていただければ幸いです。

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