今回は、自助具スプーンの種類と選び方のポイント!手作りもできる曲がる構造が便利!を説明していきます!
自助具とは?食事をする際に、食事を食べやすくするための持ちやすさ、すくい易さ、滑りにくさなどを工夫されたデザインの食器や生活で使う道具のことです。
私の患者さんは必ず食器類も見せてもらって、自助具を提案しています。スプーンの柄が太くなるだけで持ちやすくなり、ご飯も食べやすくなります。
そして、自助具は障がいがあるなしに関わらず、生活が便利になるものなのでぜひ知っておいてくださいね(^ ^)
そして、たくさん種類がある中でも今回はスプーンを紹介します!手作りもできる!曲がる構造が便利です!
では、始めていきますね。
自助具スプーンの種類と選び方のポイント!
自助具とは?
大辞泉より
身体障害者が一時的あるいは永久的にその失われた機能を補って種々の動作を可能ならしめ,または容易ならしめ,自立独行できるように助けるために考案工夫された補助具をいう。
例)慢性関節リウマチによる上肢の変形のために行動が制限される場合に,種々の自助具を用いると自立独行できる動作が増加する。
これは,単に日常生活動作における食事,身のまわり,更衣や整容,書字,電話などにとどまらず,
さらにその概念は,旅行,家事や炊事動作の補助,職場における適合から,重度障害者などで残存能力としての頭部の運動,口や呼吸などのコントロールによる環境制御システムを用いてベッドや車いす上での自立に近づくという方法にまで発展している。
上記のように、自助具とは元々は身体障害者用に作られたものです。
身体の不自由な方はもちろん筋力が低下して通常の食器が使いにくくなった方でも使用することで生活がしやすくなります。
私もいくつか使用していますが、アイディアが詰め込まれているとても便利なものですよ(^-^ )
自助具スプーンの種類
【素材】
- ステンレス
- シリコーン
- プラスチック
- 木製
【形状】
- 通常のまっすぐのもの
- 先端が左右に曲がっているもの
【すくう部分の大きさ】
- 大(カレースプーン)
- 中(通常)
- 小(ティースプーン)
私の選ぶ基準について
ネットで検索して、高い方がいいのかなとか思いながら
何種類か購入しました。結局、開封すらしなかったのですが・・
あのとき、選び方のポイントなど知れていれば・・!
【素材】
基本的には、ステンレス製を提案するようにしています。理由は、食事の味が全然違ってしまうからです。
ご飯をコンビニのプラスチックスプーンで食べたことのある方は分かるかと思いますが、口当たりが全然違います。食品の味の感じ方が変わってしまうんですね。シリコン、木製も同様です。
※咬反射(反射的に噛んでしまう脳の症状)の方でも、よほど危険がなければステンレス性のスプーンで少しずつ慣らしていくことで反射も和らいだりします。咬反射の強い方は、まず脱感作療法を用います。
ここで使う脱感作療法とは:触覚過敏(しょっかくかびん)を起こしている体の部位から遠いところからマッサージあるいは圧をかけて徐々に触覚過敏の除去を行うこと。本来は、小児分野で用いられる主義ですが、高齢者にも応用して実施した結果、効果が出たという報告がされています。参考:日摂食嚥下リハ会誌 24(1):38–46, 2020「触覚過敏を有する高齢者の嚥下障害への脱感作療法の効果 ―口腔ケアに難渋する症例への対応―」
- 「口だけを診ている訳でない。全身もみる必要がある」
力が入ってしまいやすい場合、まず、全身のマッサージ→口のマッサージへ進んでいくと力が緩みやすいです。
参考:ひまわり歯科
【形状】まず、自力で食べることを諦めないことを念頭に置いて選びます。
- 手首等に問題のない方は基本的にまっすぐのスプーンで良いと思います。口まで運べない、食べこぼしがある場合は、机の高さを上げる(数センチの台を置くだけでも、食べ易さが変わります。)
- 口まで運べない方で、柄の長さを長くすると食べやすくなる方もいます。
- 手首を返すことが難しい方は、先の曲がるスプーンでが楽です。
【すくう部分の大きさ】
- 食べるペースが速い方は、通常〜ティースプーンを選びます。一口の量が少なくなり、ムセにくくなるからです。
- カレースプーンを選ぶ人は、口の中の感覚が低下していて飲み込みまでに時間のかかる方。全介助であれば、一口の量は調節できるのでむしろ大きめの方が飲み込みが起きやすく介助がしやすくなります。
おすすめのスプーン
- ステンレス製で
- 柄が曲げることもできる
- グリップが太めで
- 握りやすいものです。
【その他の自助具おすすめ】
↑持ち手のついた椀は、想像以上に手が疲れにくく、食品を救いやすくなります。
- スプーン等の持ち手を太く滑りにくくするもの
- ペットボトルを飲む際に使うと、こぼしにくく角度をつけても飲めるようにできます。
- 箸を使うことは、食事の楽しみを維持することにとても重要です。ただ、手先が不自由になってきた時にお試しいただきたいです。
自助具スプーンは手作りもできる曲がる構造が便利!
自助具スプーンの手作り方法
独自のアイディアで、使い易そうな自助具スプーンを作っているサイトがあったので、紹介しますね!
ダイソーで作成した自助具が載ってました(^-^)自助具は、買うと高いんですね… お手軽に安価で作れるのはすごいです!
動画も載っていて、作り方も簡単なので参考にないります!
こちらは、専門的なやり方ですね。「プラフレンド」というお湯で形状が変えられる素材を使用することで指にフィットするし、耐久性はかなり高くなります。
やっぱり曲げる構造のスプーンが便利!
斉藤工業株式会社さんは、さまざまな曲がるスプーンを扱っていました!
超軽量タイプのスプーンや首の部分だけでなく、ハンドルも自由に曲げることができるものや首だけでなくハンドルも曲げて使うことができるスプーンもありました(^^)
とても便利ですね!以下、ラインナップです▼▼
☜首だけでなくハンドルも曲げて使うことができる、オールステンレスタイプです。握力の弱い方や手指が曲がりにくい方にも好適です。
ステンレス製の本体部分は煮沸消毒ができ、清潔です。
☜握力が弱かったり手指が曲がらない方のための革製差込バンドなど、使い勝手を向上してくれるオプションパーツです。
☜ハンドルは手にしっくりなじむ天然木を使用した木製ハンドルタイプです。
まとめ
今回は、自助具スプーンの種類と選び方のポイント!手作りもできる曲がる構造が便利!を説明してきました!
食事をする際に、食事を食べやすくするための持ちやすさ、すくい易さ、滑りにくさなどを工夫されたデザインの食器や生活で使う道具として、自助具を取り入れてみましょう♪
障がいがあるなしに関わらず、生活が便利になるものなので、オススメですよ(^ ^)
